2025年8月31日日曜日

2025/09/01ー脳内と現実に境目はないからー

  ふにゃふにゃと世界を眺めているうちに九月になった。いつものことである。原稿の進捗はゼロ。これもいつものことである。


 正しさって何だろう、私にできることは何だろうと頭を悩ませる瞬間がある。けれど現実に比べて私という存在はちっぽけで、何もなすことは出来ないのだから悩むことはないと開き直る瞬間もある。大事なのはそうやって揺れて歩いていくことそれ自体なのかもしれない。


 最近はよく自己啓発系のオーディブルを聴く。そこで頻繁に耳にして驚かされるのは、私たちには脳内の妄想と現実の光景を区別する能力があまりない、という事実だ。

 だから脳内で平穏な光景を思い浮かべていれば多少は穏やかでいられるのかもしれない、と仮説を立てて、海辺でぼんやりと過ごす様を妄想した。すると本当に心穏やかになったのだからもはや不気味にすら思えてしまう。


 脳内で正しいと思えば、現実でも正しいということに感じられてしまうのだろう。私はそれが恐ろしくてたまらないし、恐ろしがらずとも最初からその通りに生きてきたのだろう。


 だから重ねて思うのである。正しさって何だろう。私にできることは何だろうと。

 全部余計なことかもな、と思うと同時、誰かの意味になりたいな、と思ってしまうし。もっとそういうエゴに対して素直にあるべき何だろう。その素直さをコントロールするために、己の欲望というのを鮮明に捉えておくべきなのだろう、と改めて思った。


 筆の進まない原稿を前に、そう思った。